白鳥の歌なんか聞こえない?・・・結構にぎやかです。
死期を悟った白鳥が最後にひときわ美しい声で歌う「白鳥の歌」とは?

近所を流れる松川に飛来している白鳥をときどき見に行って
写真をブログに掲載しています。
白鳥飛来地の詳細は↓こちらです。
⇒ (2013/11/16) 今年も松川に白鳥が来てくれました。
ブログに投稿していない写真で、Google+に投稿しているものもあります。
⇒ #松川の白鳥 - Google+
先日の2月26日には、↓動画も撮影してきました。
松川の白鳥(2014/2/26) - YouTube
この日は風が穏やかで暖かい日で、白鳥たちも元気に鳴いていました。
けっこう賑やかですね。
音楽で白鳥というと、サン=サーンス作曲、動物の謝肉祭の「白鳥」がすぐに思い浮かびますが、イメージがぜんぜん違います。
サン=サーンス/動物の謝肉祭より「白鳥」
The Swan (Le cygne) - YouTube
白鳥の演奏は意外なことに、いい演奏になかなか出会えません。
ヨーヨー・マやマイスキーのような超有名チェリストの演奏もまだ違うと思います。
上の動画は、アニコ・イレイニという人の演奏らしいです。
けっこういい線いってるとは思いますが、まだまだ不満はありますね。
僕が今までに聴いたCDの中で「いいなぁ」と思ったのは、唯一長谷川陽子さんの演奏だけでした。
残念ながら、長谷川陽子さんの演奏はほとんどYoutube動画には登録されていないのです。
実際の白鳥の鳴き声は、サン=サーンスの白鳥というよりも、同じ動物の謝肉祭の「めんどりとおんどり」のほうが、雰囲気が近いように感じます。
サン=サーンス/動物の謝肉祭より「めんどりとおんどり」
Carnival of the Animals - YouTube
動物の謝肉祭はサン=サーンスが仲間うちで楽しむためにつくった音楽で、
パロディや皮肉が多く、生前は出版や演奏がサン=サーンス自身によって禁じられていたそうです。
ちなみに、めんどりとおんどりはラモー作曲クラブサン曲集より「めんどり」のパロディです。
ただし唯一まじめなオリジナル作曲の白鳥だけは生前に出版されていました。
シューベルトの歌曲集「白鳥の歌」のこと。
フランツ・シューベルトが亡くなったのち、彼の友人たちは我らが歌曲王シューベルト最後の歌曲集「白鳥の歌」を編みました。
シューベルトのセレナーデも「白鳥の歌」に納められた一曲です。
シューベルトのセレナーデ
Summer Scent - Schubert's Serenade - YouTube
上の動画は、韓国ドラマ「夏の香り」(韓国版)で使用されたナナ・ムスクーリというギリシャ人ソプラノ歌手が歌ったシューベルトのセレナーデです。
庄司薫作「白鳥の歌なんか聞こえない」

「白鳥の歌なんか聞こえない」は、芥川賞作家の庄司薫が1971年に刊行した「薫くん四部作」の2作目になる小説です。
(芥川賞受賞作の赤頭巾ちゃん気をつけて、白鳥の歌なんか聞えない、さよなら快傑黒頭巾、ぼくの大好きな青髭の四部作。)
NHKの銀河ドラマでドラマ化され、学習院女子学院在学中だった梨園のお嬢様仁科明子さん(のちに仁科亜希子に改名)が由美の役を演じ、気が強くてワガママだけど超かわいい由美に、僕は心射抜かれてしまったのです。
ホントにかわいかった〜
当時の仁科明子さん
別な配役で映画化された動画がYoutubeに登録されていましたのでリンクを張っておきます。
⇒ 白鳥の歌なんか聞えない - YouTube
主人公の庄司薫くんは、東大進学者が180人もいた時代の都立日比谷高校を卒業し、東大闘争で中止になった東大入試を諦めたばかりでした。
幼なじみの由美は、大学に合格し、由美の先輩である小沢さんと知り合います。
小沢さんはおじいさんの膨大な蔵書を整理する手伝いに来ていました。
おじいさんは、膨大な知識を吸収しいろいろな学問を修めたほぼ天才だったのですが、寝たきりになってしまっていたのです。
小沢さんがこんなことをいいます。
「ほんとに馬鹿みたい。なにかみんな急に、思い出したように耳をすますんだわ。まるでみんなが伝記作者にでもなったみたいに耳をすます。まるで、なにか、死んだその瞬間に、突然そのひとのすべてが分かるとでもいうように、まるで白鳥の歌でも聞こうというように、みんないっせいに息をひそめて耳をすます・・・。」
白鳥が死ぬ際にこの上もなく美しい歌を歌うという伝説があったのです。
特に詩人や作曲家の最後の作品を白鳥の歌というようです。
みんなが息をひそめて白鳥の歌を聞こうと耳をすますこと、そしてその美しさゆえに死にあこがれさえ持ってしまうことが、若くて希望にあふれた薫くんにはガマンがならないのだと、気づくのであります。
そんなあらすじのものがたりでした。
プラトンの「白鳥の歌」
「白鳥は死ぬ前にひときわ美しい歌を歌う」という伝説は、古くから言い伝えられていたようです。
プラトンの対話篇「パイドン」には次のようなことが書かれています。
「白鳥が死の際に美しい歌を奏でるのは死が苦しみではなく至福の喜びである」
Wikipedia
サン=サーンスの白鳥も、シューベルトの白鳥の歌も、庄司薫の「白鳥の・・・」も、
白鳥の歌の伝説を下敷きに書かれているようです。
薫くんが反発を覚えようと、
モーツァルトのレクイエムや、ショパンの「遺作」、ベートーヴェンの第九など、
白鳥の歌にはあらがいがたい魅力がある作品がたくさんあることには間違いがないようです。
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