石油ポンプのトリビア3題。ドクター中松の醤油ちゅるちゅるのことなど。 - ミナムラのまど

石油ポンプのトリビア3題。ドクター中松の醤油ちゅるちゅるのことなど。

石油ポンプはドクター中松の発明だったのか!?


三宅化学 灯油ポンプ 手動式 大型 SP×10個
・「ドクター中松は石油ポンプの発明者」はガセビア。
・石油ポンプの使い方と仕組み。
・屋外用ホームタンクから石油ポリタンクに灯油をくみ出す方法。
という、どうでもいいことから、憶えておくとちょっと役立つトリビア3題です。

ここでいっている石油ポンプとは、上の写真のような赤いポリエチレン製のシュポシュポを手で押してポリタンクから石油をくみ出すポンプのことです。

電動式の灯油ポンプや、油田で石油の井戸から原油をくみ出すポンプのことではありません。

この石油ポンプの名称ですが、京都の工進というメーカーでは「ペコペット」という商品名で販売しているので、「ペコペット」が一般名称だと思っている方もいらっしゃるでしょう。

JIS規格では「石油燃焼機器用注油ポンプ」という名称が定められています。

また、ドクター中松が発明した「醤油ちゅるちゅる」という名称も広く知られています。

ドクター中松
ドクター・中松の発明伝説―スリル・サスペンスとロマン


しかし・・・


「ドクター中松は石油ポンプの発明者」はガセビア。


醤油ちゅるちゅるは、中松少年が14歳のころ、寒い台所で一升瓶から醤油差しに醤油を入れようとしている母を見て、一升瓶を置いたまま醤油を移し替えられるように発明したものだったそうです。

昭和24年(1949年)に実用新案として公告されています。

醤油ちゅるちゅるの実用新案公告(昭24-6552)
醤油ちゅるちゅるの実用新案公告昭24-6552

「出願人発明者」の中松義郎はドクター中松の本名です。

「名称」は醤油ちゅるちゅるではなくてただのサイフォンですね。

実用新案では名称などはどうでもいいのです。

中松義郎少年の発明は、上の図のような構造を発明とする構造に関する実用新案だったのであります。

同じ構造ならば、名称がなんであれ同じ実用新案を使った製品ということになります。

なので、いちばん上の写真のような現在も使われている灯油ポンプはドクター中松の発明とは構造が違うので、ドクター中松が発明したものではありません。(灯油ポンプはスポイト式ポンプ、ドクター中松はバネつきピストンポンプ。)

サイフォンにスポイトを付けるというアイディアは1907年(明治40年)に特許第13297号として特許になっているそうです。(そんな昔の特許は特許庁の電子図書館にも残っていませんでした。)

その特許が既知であるのにドクター中松の実用新案の構造は既知ではなかったので実用新案として公告されたのではないかと思います。


石油ポンプの使い方と仕組み。


まずは動画をご覧ください。


【快適ライフ】灯油ポンプの正しい使い方【暮らしの役立ち情報】 - YouTube


いやいや、「すごいウラワザ」じゃなくてそれが正式な使い方ですから。
石油ポンプはサイフォンなので。
(石油ポンプを英語ではサイフォンポンプ Siphon Pumpといいます。)
石油ポンプの仕組み。(サイフォンとは?)
石油ポンプの仕組みを雨水利用のシップスレインワールド(株)中山さんが、
わかりやすいGIFアニメーションにされています。

まずは、こちら⇒灯油ポンプの仕組みについてをご覧ください。

すっげーわかりやすいですね。赤いシュポシュポの部分が石油を汲み上げるポンプになっています。

そこで、シュポシュポをやめてしまうと、こんなふうになります。

石油ポンプがサイフォンになる

中山さん、パクってごめんなさい。

石油ポンプの中を石油が流れているので弁はふたつとも開きっぱなしになって、ただのホースになっています。

シュポシュポの上の部分に空気がたまっていますが、上の白いキャップを閉めてあるので空気が漏れずにサイフォンになっています。
サイフォンとは?
サイフォンの原理
サイフォンの原理
クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 3.0 非移植 Siphon diagram by Tomia via:Wikimedia Commons

ふたつの水タンクを水で満たしたホースでつなぐと、水面が高い方から低い方に水が流れます。

ホースに空気漏れがなければ、途中経路が水面よりも高いところを通ってもちゃんと流れます。


なので、石油ポリタンクからストーブのタンクに石油を移し終わったら、上の白いキャップを緩めると空気漏れして、サイフォンの効果は消え、石油は止まります。

電池も何もいらないエコな道具ですね。(ものすごく安いし。)
使うエネルギーは、石油ポリタンクの位置エネルギーと、最初に2〜3回シュポシュポする人力だけです。


屋外用ホームタンクから石油ポリタンクに灯油をくみ出す方法。


当たり前の方法ですが、東日本大震災のときにとても助かったので書いておきます。

屋外用ホームタンクとはこんなものです。

屋外用ホームタンク
屋外設置用灯油タンク

FF式石油ストーブ石油給湯器に配管してあって、定期的に灯油を積んだ燃料屋さんのミニローリーが回ってきて、外から見える上の油面ゲージを見て少なくなってきたら声をかけてくれるという、便利なしくみです。

ミニローリー
ミニローリー

東日本大震災のあとは、ミニローリーがあまり回ってきてくれなくなって、ホームタンクに残っている灯油を空になった灯油ポリタンクに移すために急遽石油ポンプを改造して作りました。

灯油抜き取り用ポンプ

改造などという大げさのものではなくて、たまたま家にあった使っていないホースを石油ポンプに突っ込んでみたらぴったり合ったというだけのことです。

震災じゃなくても、灯油を買い忘れたときの急場しのぎにも使えますよね。


うちのホームタンクにはついていなかったのですが、小出しバルブというものがついていて、タンクから灯油を抜き出すことができる機種もあるそうです。

ご自分で部品を調達して、小出しバルブを自分で取り付けた方もいらっしゃいます。
そうそう、◯◯といえば : ホームタンクからポリタンクへの移し替え


関連記事:(同窓で開きます)
(2012/10/23) 防災も考えた暖房器具の選び方(対流型石油ストーブ)


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記事末尾104posted by +M Inamura (水村亜里) メール aminamura@gmail.com




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